映画『BEATCHILD 1987』史上最低で最高のロックフェスを映画館で堪能。

こんにちは、基本的には常にぼっちのナツキです。

珍しく週末にお誘いがあり、映画を観てきました。
『ベイビー大丈夫かっ　BEATCHILD 1987』です。

BEATCHILD（ビートチャイルド）とは？

史上最低で、最高のロックフェス

1987年8月22日、熊本県野外劇場「アスペクタ」で行われたイベント。
出演アーティストは出演順に、[THE HEART（オープニングアクト）]、THE BLUE HEARTS、[UP-BEAT]、RED WARRIORS、[小松康伸]、岡村靖幸、白井貴子＆CRAZY BOYS、HOUND DOG、BOØWY、THE STREET SLIDERS、尾崎豊、渡辺美里、佐野元春 with THE HEARTLANDの13組。
※[　]のアーティストは、本作品には収録されておりません。
会場となった南阿蘇アスペクタには、7万2千人の観客が参加。
BEATCHILD (ビートチャイルド) 映画公式サイト「ベイビー大丈夫かっ　BEATCHILD 1987より

映画『ベイビー大丈夫かっ　BEATCHILD 1987』は、イベントとその舞台裏、観客席の様子などを編集したドキュメンタリー映画。
前日のリハーサルなどに加え、開場14時・開演18時・終演翌朝6時という長丁場のイベントが130分にぎゅっとまとめられています。

最大級の野外劇場、錚々たる参加アーティスト、7万2千人の観客。
「BEATCHILD」は、当時において史上最高のロックフェスだったのです。

で、どこが「史上最低」のロックフェスなの？

まあ、とりあえず、この動画を観ましょうか。

映画「ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD1987」予告編 - YouTube

イベントが始まった当初は晴れていたものの、夕方から雨が降り始め、やがて雷を伴う豪雨になった。
斜面となっていた会場では、足元が泥川のようになり、足がぬかるみ、寒さのあまり失神する者が続出。
何台もの救急車が会場を行き交かった。
夜明け前、大トリとして登場した佐野元春のステージの時には雨も上がり、朝日とともにフィナーレを迎えた。
そしてこの瞬間、「BEATCHILD」は生き延びた人々の脳裏から離れない日本音楽史に名を刻む伝説のフェスティバルとなった。

BEATCHILD (ビートチャイルド) 映画公式サイト「ベイビー大丈夫かっ　BEATCHILD 1987より

……そう、土砂降りなんですよ、ものすごい土砂降り。
BEAT CHILD - Wikipediaによると、会場一帯には大雨警報が出され、雨量71.5ミリメートルを観測する記録的豪雨、だったそうです。

開始直後から小雨が降り出し、びしょ濡れの客は笑顔もなく紫色の唇で震えている。
足元は滝のような濁流で、靴もボトムもびっしょびしょのぐっちゃぐちゃ。

豪雨の中でも歌う！歌う！！

THE BLUE HEARTSは、降るか降らないかのラッキーステージ。
観客もまだ元気。
が、その後はアーティストも観客も、いつ終わるとも知れない豪雨との戦い。

RED WARRIORSから雲行きが怪しくなり、岡村靖幸は水も滴るイイ男。
ステージ用に綺麗に飾った白井貴子の髪は一瞬でぐちゃぐちゃ。
大友康平はステージを右から左に滑り、布袋寅泰のギターは機材の故障でうまく音が響かない。
天高くガンガン立てたTHE STREET SLIDERSの髪は河童のごとく乱れ、尾崎豊はステージに倒れこむ。
渡辺美里でやっとどうにか小降りになり、トリの佐野元春では奇跡の晴れ間！